スウェーデンの伝統的文化「フィーカ」って?コーヒーに合うお菓子もご紹介

北欧諸国のひとつ、スウェーデンには「フィーカ」という伝統的な文化があります。
これはスウェーデン語で「コーヒー」を意味する「kaffe」という言葉を逆にしたものとも言われていて「fika(フィーカ)」と綴ります。
こうした成り立ちからもコーヒーブレイク的な意味合いを持つフィーカですが、スウェーデン人は誰しもがこのフィーカを大切にしているのです。
ここではスウェーデンのフィーカ文化やその特徴、一緒に楽しまれているお菓子などについてご紹介しています。
スウェーデン人のコーヒーブレイク「フィーカ」とは?
フィーカとはコーヒーブレイクのようなものと冒頭でも少し触れましたが、厳密に言うとコーヒーだけを飲むわけではありません。
また、日本における「休憩」「一服」というのとも若干異なるフィーカですが、どんな意味を持っているのかを見ていきましょう。
フィーカはスウェーデン人にとって必須の時間
まず、フィーカは大人から子供まで、スウェーデン人なら誰しもが大切にしている時間です。
大人はコーヒーや紅茶、子供であればお茶やレモンスカッシュのような清涼飲料水を飲むのがスタンダードなフィーカですが、そのほかにもサンドイッチや甘いお菓子を一緒に楽しむことも含まれます。
フィーカはコミュニケーションタイムでもある
このフィーカはただの休憩ではなく恋人や家族、また仕事の同僚などとの貴重なコミュニケーションタイムでもあります。
日本だとひとりで休憩時間を過ごす方も多いかと思いますが、スウェーデンではこうして自分と近い人間との信頼関係を構築しているとされています。
ただの休憩ではなく有意義な時間の過ごし方という捉え方も出来ますので、日本でもフィーカタイムを導入して欲しいものです。
1800年代から続くフィーカ文化
フィーカの歴史はおよそ1800年代まで遡るとされています。
コーヒーという言葉からフィーカという文化が派生していったわけですが、この頃からコーヒーを嗜むことが日常的に行われていたようです。
ただし、かつてはフィーカという言葉・文化が低俗と見られていた時期があり、現在でも年配の上流階級の方の中にはフィーカを行わないという方もいるとされます。
スウェーデン人にもすぐに伝わる、フィーカを使った慣用句
「Ska vi fika?(スカ ヴィ フィーカ?)」
こちらは日本語で言うところの「お茶しませんか?」という意味がある慣用句です。
ビジネスタイムでのコミュニケーションから、異性へのアプローチまでに使える便利な言葉なので、スウェーデンに旅行する機会などがある方はぜひ覚えておいてください。
フィーカで楽しまれている食事・お菓子は?
フィーカではシナモンロールなどが好んで食べられていると説明しましたが、そのほかにも独特なお菓子や食事を取ることがあります。
(なお、古くはパンやお菓子などをコーヒーに浸して食べられていたという歴史がありますが、サンドイッチなどもドッパのひとつに含まれていますので、すべてのドッパがコーヒーに浸して食べるものではありません。)
プリンセストータ(pinsesstarta)
スウェーデンでは定番のケーキで、フィーカの際にも好んで食べられています。
見た目が緑色ということで、日本人には少し馴染みがありませんが、中身はスポンジケーキと砂糖なしの生クリーム。
あっさりとしていてコーヒーにもよく合うケーキのひとつとなっています。
クラッドカーカ(Kladdkaka)
中心部がトロトロのチョコレートとなっているケーキです。
イメージとしてはフォンダンショコラに近く、こちらにも生クリームをたっぷりと添えるのがスウェーデン流。
モローツコーカ(Morotskaka)
人参を使ったヘルシーなケーキです。
日本ではキャロットケーキでお馴染みですね。
フィーカのお供にも最適で、旅行などでスウェーデンに訪れた際にはぜひともチャレンジしてもらいたい1品となっています。
フィーカのまとめ
フィーカはスウェーデン人にとってなくてはならない存在です。
日本人の間でもぜひ流行ってもらいたいと思いますので、会社などでフィーカのお話をしてみてはいかがでしょうか。